みなさんこんにちは。今回は西表島の洞窟探検ツアーについて絶対に知っておきたいことを書きました。
洞窟に興味がある方や鍾乳洞が好きな方、沖縄の離島、八重山諸島、西表島などでアクティビティーツアーをやりたい方などにお勧めです。

西表島のケイビングツアーについて  

西表島の地質は砂岩や礫岩が多いですが、琉球石灰岩のエリアも存在していて洞窟(鍾乳洞)がいくつか存在しています。
中でも西表島のアクティビティーツアーとして行くことができる洞窟はクーラ洞窟とユツン洞窟の主にこの
2つになります。
観光鍾乳洞とは違い手付かずな自然のままの洞窟ではありますが、クーラ洞窟に関しては、小学生からご年配の方まで幅広く参加できる初級コースとなっています。
クーラ洞窟では年間100社近いツアーショップの方が利用しており、多くの方が訪れるアクティビティー観光スポットとしてピナイーサーラの滝やクーラの滝のように大きな役割を担っています。
まずは洞窟探検の入門として、洞窟に興味がある方にはクーラ洞窟がお勧めです。

またユツン洞窟に関しては、上級ケイビング(洞窟探検)としてより本格的な体験コースとなっていて
ツアー参加にあたってはある程度制限がかけられます。洞窟内は複雑な地形をしているためケイビング専門の知識と経験を持ち合わせたプロガイドに引率をお願いすることをお勧めします。


西表島のケイビングガイドとは?

西表島の洞窟ツアーとしては竹富町観光案内人条例に登録されている業者であれば
誰でも観光資源として案内することは可能ですが、現在洞窟探検ツアーのプロとして活動する
八重山ケイビングガイド協会に属しているツアーショップはわずか2社しかなくガイドは
2名しかいません。

八重山ケイビングガイド協会の認定ガイドになるには膨大な講習内容と極度な緊張感の中で行われる実際の洞窟での認定試験を突破した者のみがなれる狭き門です。

特にユツン洞窟での本格ケイビングツアーに関しては、暗所で足場も悪い場所が多く
リスクの高いエリアで、実際にあってはならないことではありますが万が一洞窟内で事故が起きた際には洞窟内でのレスキューは困難を極めます。
ケイビングガイドは日頃からのリスクマネジメントやいざとなった時のフローチャート、連携、訓練、ゲストの安全を確保するスキルなどは必須です。

洞窟探検の魅力や感動は、洞窟のプロガイドだからこそ味わえる物だと信じています。

しかし八重山ケイビングガイド協会の認定講習は不定期で認定ガイドは多くはありません。
なので認定ガイドではなくても、洞窟のルートを熟知し、ケイビングの高い知識と技術はもちろん
いつでもエンターテイナーであり志が高ければれっきとしたプロガイドです。
一人でも多くのゲストの方がプロのケイビングガイドのもとで洞窟の不思議と非日常を楽しんでもらえることを願っています。


西表島のケイビングツアーの選び方

西表島で洞窟探検ツアーに参加希望の方はまず八重山ケイビングガイド協会
ホームページから所属会社を探すのが一番安心で早いです。
認定ガイドが予約でいっぱいの場合は、竹富町観光案内人に登録しているツアーショップから選ぶのが
良いでしょう。

ケイビングツアーには半日でも本格的に楽しめる半日ユツン本格ケイビングツアーから、キャニオニング、奥ゲータの滝リバートレッキング、マングローブカヤック(カヌー)などのアクティビティーの1日セットツアーコースなどコースは盛りだくさんです。

ケイビング(洞窟探検)だけがしたい方は半日ツアーが良いでしょう。せっかく西表島に来ているので滝やマングローブなども見たいという方は1日のセットツアーがお勧めです。


洞窟ツアーに参加できる条件とは?

とにかく健康で身体に一切の不安もなくツアーに影響が出そうな持病がなければ問題ないですが、
ユツン本格ケイビングツアーに関しては激せまゾーンもありますので体重制限もあります。
男性は体重が90キロ未満、女性は70キロ未満で極度の肥満体型の方は
参加を見送った方が良いです。
※中学生以下、65歳以上は要相談。

また洞窟探検ですので、特に暗所、閉所恐怖症や高所恐怖症、パニック障害、過換気症候群、過呼吸になりやすい方などはツアーに参加することができません。
その他の持病のお持ちの方はツアー内容をかかりつけの医師に説明し参加可能かどうか相談することをお勧めいたします。

逆にこういう方は洞窟探検に向いています。

狭いところが落ち着く、押入れが好き、MRI検査に全く動じない、、洞窟で暮らせそう、ワクワクハラハラすることが好き、
未知なる景色を見てみたい!

そんな方は洞窟探検むきです。是非西表島に来た際は洞窟探検に出かけましょう。

洞窟ツアーの服装や装備は?

洞窟での装備は初級ケイビングのクーラ洞窟と上級のユツン洞窟とでは若干異なりますが、
基本的にはヘルメット、ヘッドライトは必須です。
上級ケイビングではケイビングスーツ(ツナギ)グローブ、
レッグガード、肘当て、洞窟用シューズなどが必要になります。
劣悪な環境下でもある洞窟内で快適に安全に過ごすための必要装備であり妥協はできません。

これだけの装備を個人で揃えるのはとても大変です。基本的にはツアーに必要なギア(装備)は全てツアー料金に含まれていて無料でレンタル可能です。

またゲストの方の当日の服装は、水着に速乾性のシャツやラッシュガード、足はレギンスやスポーツタイツなどが好ましい。靴はビーチサンダルでも問題ありません。

洞窟に行く場合は水着の上にツナギを着て装備を整えれば準備完了です。

西表島のクーラ洞窟について

クーラ洞窟は西表島の北東部エリアにあるクーラ川の近くにあるのでクーラ洞窟と言われている。
洞窟の距離自体は短いですが、大きな入り口から、水場、狭いところまで楽しむことができるので
洞窟探検が初めての方には持ってこいのフィールドです。

洞窟内から大きく開いた西表島のジャングルの景色は圧巻で、西表島に来たのなら
絶対に見た方が良い絶景の一つです。

クーラ洞窟に行って物足りない方や、洞窟探検が好きだと確信した方はユツン洞窟や
石垣島のケイビングツアーに参加されるのが良いでしょう。


西表島のユツン洞窟について

ユツン洞窟は西表島の北東部エリアのユツン(ユチン川)の近くに
ある洞窟で、つららや、石筍、フローストーンなど多くの綺麗な
鍾乳石を見ることができます。

またコースはより本格的で激狭ゾーンや水が流れる岩場を登る場所もあり本物の探検ツアーを体験したい
方には超絶お勧めです。

ある気象条件が満たされた時にだけ見られる天使の梯子(洞窟内にふりそそぐ光り)やライトを照らすとキラキラと光を放つ真っ白の鍾乳石は見応え十分です。

より本格的なケイビングツアーをしたい方はユツン洞窟がお勧めです。

八重山の洞窟について

八重山諸島では西表島以外でも鍾乳洞と呼ばれる洞窟は沢山存在し、石垣島や与那国島でも
アクティビティーツアーとして洞窟探検を楽しむことができます。
また先島諸島では宮古島などでも沢山の洞窟があると言われています。

ケイビングツアーは特に天気が悪くなりやすい冬の沖縄の観光の目玉としても
注目を集めていて、洞窟巡りとして各島々を観光するお客様も増えてきています。

まだまだ発展していく八重山のケイビングに今後目が離せません。


西表島の以外のお勧めの洞窟ツアー

石垣島にあるビッグビーチさんがお勧めです。

そもそもケイビングツアーって?

これまでは観光鍾乳洞以外の洞窟は一部の専門家しか足を踏み入れることのできない世界だと考えられていましたが、専門のケイビングガイドによって新たなレジャーの場として認知されるようになってきました。
ケイビングツアーでは観光洞、管理洞、自然洞など案内する洞窟は様々ですが、常にエンターテイナーとして参加者を楽しませてくれます。
より安全に神秘的な自然の造形美や非日常的な空間を楽しむことができるでしょう。

本物探検の要素がケイビングツアーには沢山詰まっています。是非一度体験してみてください。


そもそも鍾乳洞ってなに?

鍾乳洞は石灰洞ともいい、石灰岩地域の地下に、石灰岩の割れ目から雨水や地下水の溶食によってできた洞穴のことを言います。
なので石灰岩の分布している地域では必ず鍾乳洞があると言われています。
沖縄のほとんどの島じまが大小かかわらず石灰岩によって構成されていてどの島でも鍾乳洞が見ることができます。まさに沖縄は鍾乳洞のメッカとも言えるでしょう。


日本や世界の洞窟は?

日本では北は北海道から南は沖縄の離島まで洞窟が数多く存在しています。
北海道伊達市大滝では氷筍が見られる洞窟があり岐阜や岡山でもケイビングツアー
に参加することができます。

中でも沖永良部にある洞窟は死ぬまでに一度は見てみたい絶景が広がっています。

世界の洞窟では世界の最大の洞窟で知られているベトナム中部にあるソンドン洞窟やメキシコにあるクリスタル洞窟、世界一赤い洞窟と呼ばれているアンテロープ洞窟などが有名です。

日本を飛び出し世界の洞窟を巡る旅ができたらなんて素敵なことでしょう。
夢は膨らむばかりです。

僕がケイビンングをやる理由 

人類未踏、地球最後のアドベンチャーそんな言葉に心を躍らせた。
この地球上で人類がまだみたことない景色に出会えるとしたら、海底か
地下くらいで、地上のほとんどが冒険家や探検家によって開拓されたと言われている。
まだ誰も見たことのない絶景がこの国内でも見つかるかもしれない、そう思うと
ワクワクとドキドキが止まらない。まるで地下に眠る財宝を探しに行くような気分だ。

元々北海道に住んでいた僕はスノーボードがきっかけで山を登る楽しさを覚えた。
標高が上がるにつれて見えなかった景色が見えてくる。頑張って登りきったからこそ見られる
景色を写真に収めるのが好きだった。特に雪山が好き。
しかし自然の中では常に危険と隣合わせで死が付き纏う。
そこから目を背けることなくリスクと真剣に向き合い、必要な装備、必要な知識、スキルと経験
そして目的を一緒に達成するための仲間との時間。全てが僕の原点だ。

20代後半僕は北海道を飛び出し西表島にやってきた。そこではシーカヤックや素潜り、キャニオニングや沢登りなど様々な新しいアクティビティーに出会った。
ただ‥これは土地柄なのかはたまた高温、多湿のせいなのか軽装がよしとされむしろ格好良いとされる節さえある。軽装が死ぬほど格好悪いと教えられてきた僕にとってはこれはかなりのカルチャーショックだった。
北海道では(君とは山には行けないよ、だってその装備じゃ助けてあげられないから)ときっぱり言われたこともある。今ではその言葉がありがたい。

でも幸運なことに西表島で出会った一番みじかな先輩方は、良い意味でめちゃくちゃど変態でプロフェッショナルな人達だった。ケイビングという全く今まで知らなかった世界を僕に見せてくれた。

ケイビング、洞窟探検をするということは、すべてのアクティビティーに精通することにも繋がる。
地形図や地質図を見て洞窟のおおよその場所を割り出し、必要とあれば山を登り、沢を降り、カヤックやゴムボートを漕ぐこともあるかもしれない。
さらに竪穴洞窟や斜面のキツイ洞窟、アクセスが困難な場所への接近にはSRT(シングルロープテクニック)
一本のロープで自在に登り下りをする技術が用いられる。
地底湖があるような洞窟では潜水を余儀なくされる場合もあるかもしれない。
確実な習得には莫大な時間がかかるであろうケイビングの技術は間違いなく探検家としてガイドとしての
経験とスキルを向上させてくれる物であることは間違いない。

そして何よりまだ見ぬ人類未踏の景色をいつか自分で見てみたいそう思うようになりました。
それはきっと僕の原点にも繋がることになると思うから。

最後に‥

よく洞窟に行くのにツナギっているの?と聞かれることがある。これは僕から言わせたら
野球をするのにユニホームっているの?と聞かれているのと一緒だ。
その程度の覚悟なら公園でキャッチボールでもしてた方が楽しいよ。
勝つためなら、飛び込んだり、スライディングをしたり汗をかきドロドロになって必死で玉を追いかける。

君にその覚悟はあるかい?

これは自分にも言っている。今まで本気でケイビングをやるチャンスは沢山あった、でも僕は動けなかった
チャンスの神様はもう目の前にはいないとすら思えた。
だからこそ今は覚悟を決めてただひたすらとことん動いてやろうと決意した。

暗闇の中一点の光を求めて‥道に迷ったら面白い方へ!

きっとワクワクすることが待っている。

まだ見ぬ景色を全く動けなかったあの頃の僕へ、そしてそんな僕を
信じ続けてくれた人達へ必ず見せます。

すいません・・熱い思いが漏れ出してきたので今日はこの辺で‥

それではまた次回をお楽しみに〜。

安立