この記事は沖縄の離島西表島でアクティビティーツアーショップを経営しながら双子の子育てに奮闘する家族の記録を残した物です。西表島に移住を考えてる方や、子育てに悩みを抱えている方に何かヒントになる良い情報を提供出来たらと思います。今回はミナトの退院までの話です。

検査を乗り越えて

ミナトの入院中は様々な検査をしていました。胸部のCT検査では肺には大きな異常は見られないということでした。ただ横隔膜の位置が通常よりも高い位置にあって、そのせいで肺が広がりにくくなり呼吸障害をきたしている可能性があり、その原因として横隔膜ヘルニアなどがあげられました。

ただ体が小さいため現時点でははっきりとした診断は難しいとのことでした。また肺高血圧が良くなってきてることから、肺高血圧が取れるのが通常よりかかってしまってるだけではないかという話になりました。実際呼吸は安定してきて酸素を流さなくてもいられるぐらいまで回復してくれました。

心臓の検査では心室中隔に穴がある、心室中隔欠損がありましたが、退院する頃には穴がふさがったよと説明を受けました。それ以外には心臓には大きな疾患が見つからなかったのでホットしました。

最後までしぶとく残った低血糖ですが、原因が(高インスリン性低血糖)と言われ点滴や薬を使って治療しました。低血糖がよくならず、退院までに二ヶ月かかりましたが、なんとかこの低血糖は良くなることが出来ました。

気になることが2つ

退院が見えてくるとNICUからGCU(新生児回復室)に移動になりました。呼吸も安定し低血糖もよくなっていましたが、どうやらミナトは鼠径ヘルニアが出ていて、オムツ交換をした時に足の付け根がぽっこり膨らんでいました。

またミナトはお尻の上のあたりに浅いくぼみがあって骨が少し飛び出していて、このようなくぼみがある赤ちゃんは、二分脊髄症などの病気がが考えられるので、退院後一応検査をしようとのことでした。 

低体重で生まれたので念のため脳の検査もしましょうとのことで脳の検査をしましたが脳には特に異常がないと先生から聞かされたので安心しました。

鼠径ヘルニアについて

鼠径ヘルニアは鼠径部の腹膜の一部が閉鎖されないために、小腸の一部が飛び出してくる病気です。高齢の方にも見られる病気みたいですが、赤ちゃんにも比較的多い病気みたいです。大泣きしたり力んだりして腹圧がかかるとぽっこり大きく出てきてしまうので、落ち着かせてから、そっと指で押して戻します。

最初は戸惑いましたが、慣れてくると簡単に戻せるようになりました。

鼠径ヘルニアで怖いのは、嵌頓(かんとん)になることで、これは出てきた小腸などがその出口部分で締め付けられて、元に戻らなくなってしまう状態です。こうなるとはみ出した臓器に血液が行かなくなり、最悪壊死してきたり腹膜炎をひき起こす可能性があるので注意が必要とのことでした。

鼠径ヘルニアが戻らなくなった場合は3時間以内には戻せるお医者様のいる病院にいかなければなりません。

治療方法としては生後6、7月までに自然に治るケースもあるみたいですが、それをすぎるとほとんどの場合は自然に穴が塞がるということはないみたいなので、生後一年くらいに手術が必要になるみたいです。手術自体はそんなに難しいものではないみたいです。

ミナトの退院へ

検査をする度にいつも不安になりながら祈る思いで結果を聞いていました。幸いなことに大きな疾患もなく、気になる点はいくつか残しながらも無事退院出来る日が決まりついに双子が対面することが出来ることになりました。

二ヶ月にも及ぶ長い病院生活がようやく終わろうとしていました。何よりもどんどん回復し元気になっていくミナトに会えるのが嬉しかった。

季節はもう12月、騒がしくなる日々に期待を寄せ、いよいよ西表島に帰れる日も見えてきて不安な日々から希望が見え始めていたのでした。

双子の対面に続く 父