この記事は沖縄の離島西表島でアクティビティーツアーショップを経営しながら双子の子育てに奮闘する家族の記録を残した物です。西表島に移住を考えてる方や、子育てに悩みを抱えている方に何かヒントになる良い情報を提供出来たらと思います。今回は出産後の子供の入院の話です。

兄カイトとの初対面

出産から5日後ようやく重い扉が開き、妻と兄のカイトが退院できることになりました。リモートではカイトと会えていましたが、この時が初対面でした。初めて我が子を抱いた感動は一生忘れないと思います。弟のミナトと一緒に退院ができなかったことが悔やまれましたが、二人とも無事成長して生まれてきてくれたことが何より嬉しかったし幸せでした。

NICU

産後すぐにNICU(新生児集中治療管理室)に入ったミナトは、主に呼吸がしんどいのと低血糖らしく、糖を補充する点滴と鼻からは酸素を送り胃に直接ミルクを流す管が入っていた。

また皮膚が黄色くなる新生児黄疸になっており、光線治療のため目隠しをしている状態だった。息子の思いがけない姿に妻は耐えられず泣いてしまっていた。目隠しをされ点滴や管を通されてる息子の姿は産後の妻にとっては辛く苦しかったに違いない。コロナのせいでわずか1時間だけの面会しかすることが出来ず、妻はミナトの姿を見ていつも泣いていた。

最初は寝ているミナトを見守ることしかできなかったが、ミルクの時間に合わせて面会に行くと、状態が良ければオムツ交換とミルクをあげることが出来た。

初めてミナトを抱いた時は本当に小さくて弱々しく簡単に壊れてしまいそうで緊張した。それでも一生懸命生きようとしているミナトを見ていると胸が締め付けられる思いだった。僕らが頑張って支えなければ、そう思った。

肺高血圧

黄疸はすぐに良くなったが、呼吸が安定しないのと、低血糖、そして一番気掛かりだったのが肺高血圧が出ていることだった。この肺高血圧は調べれると怖いことが書いてある。

肺高血圧を簡単に説明すると、心臓から肺へ向かう血管である肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなる病気です。肺高血圧になると肺への血液循環が低下し、肺から血液に取り込まれる酸素の量が減ります。そのため軽い動作で息切れや呼吸困難といった症状が現れます。肺高血圧症は原因がわからない物もあり難病指定されている。

ただ、この時の主治医の所見では肺高血圧は小さめな赤ちゃんには多いみたいで、お母さんのお腹から出てきたばかりなので外の環境に慣れてきたら徐々に良くなってくるだろうとのことでした。

それを聞いて僕たちは安心していた。実際呼吸はだんだん良くなってきていて、酸素を流す量も徐々に減っていったのでどちらかというと低血糖の方がなかなか良くならず入院を長引かせていた。

すぐにミナトも退院出来るだろうと思っていただけにまさかの展開で不安になっていたが少しづつ良くなっていくミナトにいつも勇気づけられる日々でした。

子供は面会ができないというシステムが辛い

産後に合わせて義母が一ヶ月ほど仕事をお休みしてくれたので、僕が仕事が休みの日は兄のカイトを義理母に見てもらい面会に行くことが出来た。妻は基本毎日面会に行くことが出来たのでよかったが、義母の協力なしでは成り立たなかった。

面会に行く子供から入院している子供にウイルスの感染などを防ぐため、子供が面会ができないというシステムは双子の片方の子だけ入院しているケースではかなり辛い。僕らは義母に頼ることが出来たが、それが出来ない場合は、どちらかが子供を見てないといけないし、仕事が休めない場合は面会に行くことが厳しくなるだろう。

かといって週に1、2回しか面会に行かないのはあまりにも子供が不便すぎる。こういったケースに対応してもらえるように、事情を説明すれば面会の間だけ子供預かってもらえる期間を病院に設けるなどの対応をしてもらえたら助かるのだけどなぁと感じた。
僕らは住民票が沖縄にあるので滋賀では保育所に預けることもできなかった。

僕は仕事をしながら休みの日や、仕事の時間が短い日などはなるべく病院に面会に行く日々が続いた。

ミナトと家族の戦いは続く。 父